ショスタコーヴィチ交響曲ベスト8!!
ショスタコーヴィチの交響曲にも、長く惹かれ続けている。とある解説によると、ショスタコーヴィチはモーツァルト型の「天才」であり、一度聴いた音楽をすぐに暗譜してピアノで弾けたらしい。この手の才能は本当に天才のナセルワザであり、式をいちいち解かなくても見ただけで解が出てくる数学の天才とか、機械を見ただけで正確な図面を書いてしまう天才とか、いろいろいる。本人はふつうに動いているつもりでも、それだけで常人の記録を難なく超えてしまうスポーツの天才も、よく見かける天才の一種だろう。凡人より云わせてもらえば、そんな能力は超能力に近い。
しかしモーツァルト型ということは破滅型であることも意味している。
さすがに「オレのケツをなめてくれ」などという音楽は作曲していないが、確かにショスタコの音楽はモーツァルトと同じほどの広がりと狭窄を見せている。ちがうのは、モーツァルトは基本的に明るくて、ショスタコーヴィチは暗いということか。
個人的には、その幅の広い音楽の中でも、交響曲がなんといってもすばらしい!
体系づけられているのがコレクター魂をくすぐるし、いろんなバリエーションがあるのもいい。芸術性にも最高に優れている。弦楽四重奏も同じく最高にすばらしい音楽だけれども、インナーに向きすぎて、聴いていると幽体離脱してしまうので、滅多に聴かない。
ショスタコーヴィチの交響曲は全15曲あるが、その中でも特にすばらしく、みなさんにぜひ聴いてもらいたいものを8曲厳選し、例によってそれぞれのベスト3〜5を選んでみた。ちなみに8曲の根拠は15曲の半分が7.5曲なのでそれを四捨五入してみました。
1.交響曲第8番
2.交響曲第14番
3.交響曲第4番
4.交響曲第9番
5.交響曲第5番
6.交響曲第12番
7.交響曲第6番
8.交響曲第7番
※全曲の解説は、ショスタコーヴィチの交響曲のページへどうぞ。
選外
ま〜、人によっては、11番や13、15番あたりを挙げる人もいるでしょう。13は1楽章が悪くないけど、あとは、あまり。
10番は、個人的には苦手なのですが、インバルやバルシャイの演奏は、とても好きです。ムラヴィンスキー、コンドラシン、カラヤンと大指揮者の演奏も良いですが、むしろそれらよりひと世代新しい人のほうが、むいている様な気がします。何ででしょうね。
1、2、3番は聴き込むごとに味が出るものであるが、習作の域は出ないでしょう。(個人的には、2番が好きです。)
前のページへ
表紙へ