ストラヴィンスキーベスト10!
原則として推奨CDは海賊盤を含んでおりません。もっとも、正規盤といえども今はすぐに生産中止になって、海賊盤と大して差はないんですが。また推奨曲には録音の少ないのが混じっている場合もあります。ベスト3〜ベスト5まであります。九鬼蛍コレクションから選んでありますが、未蒐集によりベスト3にならない場合もございます、ご容赦ください。CD番号やレーベルはディスコグラフィーをご参照ください。
まずはランキング。
1 | 春の祭典 |
2 | ペトリューシュカ |
3 | 交響詩「ナイチンゲールの歌」 |
4 | 詩篇交響曲 |
5 | レクィレム・カンティクルス |
6 | 結婚 |
7 | 小オーケストラのための組曲(第1番・第2番) |
8 | オペラ/オラトリオ「エディプス王」 |
9 | きつね |
10 | 火の鳥 |
火の鳥が10位っていうのもなんだと思いますが、でも、この曲って、地味に1回聴けば充分。ランク外でもよかったぐらいですが……惜しくもランク外では、管楽器のシンフォニーズ、交響曲ハ調、3楽章の交響曲なども面白いですし、コンチェルトではバイオリン協奏曲、ピアノと吹奏楽のための協奏曲も面白い。なにより、ストラヴィンスキーは室内楽も含め、初期の花火から後期の諸作まで小品がバツグンにすばらしい! バレーでは3大バレーもいいですが新古典主義からはカード遊び、12音時代からはアゴンがまずまず面白いです。後期の大規模曲ではカンティクム・サクルムや洪水も良いですよ。
10位は火の鳥の代わりにプルチネッラでも良かったかなあ。これは良い曲ですね。プルチネッラは大体は組曲での録音なんですが、数は少ないですが全曲のほうも楽しいものです。(歌が入っている)
兵士の物語は組曲がすばらしいです。(全曲はセリフ部が多いので、原語のフランス語を解さないと趣加減は半減以下です。日本語版は……むかしデーモン小暮の企画があったが、あんまりウケてなかったような。ストーリー自体はそうでもないですしね。)
ストラヴィンスキーは天才でした。天才ゆえに、作品を造るたんびに完璧で、その作品を容易に超えることができなかったのだと思います。しかし芸術家として、前の作品を常に超えてゆかなくては真の芸術の発展は望めません。
それゆえに、前の作品から常に様式自体を変化させて、比べられなくしてしまったのだと思います。意図的にでは無いにしても!
それが、それぞれの過渡期も含め、原始主義〜新古典〜12音と次々に「進化して」いった遠因だと思います。
肝心要なことは、そのどれもがストラヴィンスキーでありストラヴィンスキーの魅力であるということで、われわれファンはどれがどうではなく、丸ごと味わえばそれでよろしいのではないかと思います。
では演奏の検証にまいりましょう。(ランキングをクリックしてください。)
参考 各CDのライナーノーツ
および 音楽之友社 作曲家別名曲解説ライブラリー「ストラヴィンスキー」
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